契約と組織の経済学
わかりやすいけれど、
決してレベルは低くはない、
題名の通り契約と組織について高度な内容の書かれている
良書である。
著者は難しい(と思われている)ことを
わかりやすく書くことには
日本の学者としては相当高い能力を持っていると考えられるが
本書もその能力が十分に発揮されている。
これまでの日本企業の経営での問題点、
今後のコーポレートガバナンスをどのように進めていくか、
ボリュームは標準的な本でありながらも、
相当なインプリケーションを含んだ良書である。
わかりやすい
「契約と組織の経済学」という分野に興味を持ち、これまで多くの邦文・英文の文献にあたって内容を理解しようとしてきたが、経済学や数学のバックグランドが乏しい私がいくら努力しても無駄だった。ところが最後に出会ったのがこの本だった。難しい内容を数学をほとんど使わずにたいへんわかりやすく説明してあって、涙が出そうになるほど嬉しかった。何度原典を読んでもチンプンカンプンだったグロスマンとハートの所有権についての論文など過去の代表的研究の丁寧な解説もあり、久しぶりにいい本に出合えてよかった、という気持ちになった。
現代経済の分析に必須のツールを紹介
本書は不完備契約理論を中心に、近年発展してきた現実の経済問題の分析に欠かせないツールを解説した入門書である。起こりうる全ての事象をあらかじめ明記してはいない現実の契約は、当事者のインセンティブにどのように影響するのか。損失を出しても補填を受けられるような組織の取る行動は。公的企業や金融問題といった近年重要度を増しているテーマを取り上げながら、最近の理論を紹介する。簡単な微分が分かれば十分理解できる。
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