「自動車バイス」トップページへのリンクです
ビジネスサポート経済学経済大転換―反デフレ・反バブルの政策学

経済大転換―反デフレ・反バブルの政策学

経済大転換―反デフレ・反バブルの政策学

金子 勝(著)

経済大転換―反デフレ・反バブルの政策学

定価: ¥ 714
販売価格: ¥ 714
人気ランキング: 109356位
おすすめ度:
発売日: 2003-10
発売元: 筑摩書房


普通の人々が普通に生きてゆける定常状態
 グローバリズムの行き着く先はユニラテラリズム(一国決定主義)と市場原理主義と宗教原理主義の三位一体からできたブッシュイズムである。それがもたらすものは「終わらない戦争」であり「分裂と不安定の時代」である。日本経済はこうしたグローバリゼーションのもとで喘いでいる。「資本デフレ→消費デフレ→輸入デフレ」と進んだデフレ不況はついに地域デフレという最終局面へと波及し始めている。中山間地の集落崩壊、地方都市の崩壊(シャッター商店街)、大都市の空洞化(急速な高齢化と地権の細分化がもたらす「日本型インナーシティ問題」)。
 この七○年ぶりの世界同時デフレがもたらした現実に対して、戦後経済(インフレの時代)の経験が培った思考法は無効である。冷戦下の思考様式では現代の日本がかかえる三つの問題(不良債権処理の失敗による金融システム目詰まり、将来不安のもとになっている年金や社会保障の目詰まり、不良債権と化したゼネコンや不動産業救済が作り出した財政赤字)を解決することはできない。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。「われわれは、何よりも普通の人々が普通に生きてゆける定常状態を取り戻すことから始めなければならない。」──ただし、処方箋には乏しい。

悲観的だが巨視的には説得力のある論調
イラク情勢が泥沼化し、アメリカの株高・住宅バブルもかなり危ういこの頃になり、この書がいかに的確に論点をついているか身にしみる今日この頃。数十年後の、現在のアメリカ合衆国に対する評価は、ここに書いてあるとおりになるのでは。小泉政権、特に経済学者としての竹中大臣に対する批判も容赦ない。単なる一時の悲観論としてではなく、非常に客観的な現状評価がなされている書として、これからも折に触れ参照していきたい。

現代の経済学の政策学としての破綻
著者が言いたかったことを要約すると、
アメリカは双子の赤字で破綻します。
日本の財政はもう持続できない。
今のままでは、効果なしで、日本という制度の束は破壊されてしまう。
政治しかこの状況を打破するリセットはできない。
アメリカとこのままでは心中。
この世界経済の分裂のコストによるリセットはその影響は耐えがたい。
この6点です。
人間はいつも過去の思想の囚人です。その中で蔓延する現在のニヒリズムとシニシズムを打破するためには、リセットが必要、そのためには政治の復権が必要という点には、納得せざるを得ない。結局アメリカと心中そして見捨てられることによってしか、日本は日本という制度の束でしかありえないことを再確認をせざるを得ないのか。

<<<基礎からの経済数学
開発の政治経済学>>>

ページの先頭へ(z)

[ 経済学 ]