経済数学入門―経済学入門シリーズ
たいへんわかりやすい!
この本は、経済学で重要な役割を果たす微分積分と確率に焦点を絞って、易しく書かれた経済数学の本である。
この2つの分野に絞ったことも驚きであるが、さらに驚くのは簡単に読み進めることができることである。普通、入門書では話を易しくするために、冗長な解説になり、本文が長くなる傾向があるが、この本は200ページそこそこしかない。文章の簡単さではなく、式自体の解釈を簡単にしているのである。このため、たいへん記憶に残りやすい。
つまりは、本質的に易しく読者が理解できるようにしてくれているのである。
初学者には、そもそもなぜ経済学で微分や積分、確率を使うかがわからないし、その記述もここには書かれていないことから、この本は一度経済学を志したが、数学によってつまずいてしまった人が使用するのがいいと思われる。
また、演習問題がないので、この本を一通り理解したら、別の本にあたるのがいいであろう。
しかし、以上を考えても、星5つの本であり、たいへんいい本である。
私大文系学部生に向いていると思う
経済セミナーで連載されていたときからケッコウ気になっていました。
文庫になって読んで見ましたがとてもいい本です。説明が直感的でありつつも、厳密性を極力殺さないようにしています。学部の1年生にはお勧めです。
まず、本書の特徴は、線形代数をばっさり切り捨てて、「数学を高2レベルで捨ててきてしまった私大文系学部生」にもわかるように微分と確率を解説している点です。
たしかに、線形代数学は数学的構造の理解にとても大事です。しかし、学部の初年度、2年度ぐらいの経済学で線形代数を使って説明する人はいないのではないでしょうか?
それを考えれば、入門レベルの経済学の理解のためには、まず微分を抑えて、期待効用なんかを理解するために確率をかじっておけば十分だと思います。
注文をつけるとすれば、練習問題をちょっと多めにつけてほしかったといったところでしょうか。
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